機関別認証評価とJABEEの技術者教育プログラム認定

わが国のすべての大学(短期大学を含む)および高等専門学校は、2004年度から学校教育法に基づいて「機関別認証評価」を受けることが義務付けられています。これは、設置認可の事後確認としての機能と位置付けられており、併せて文部科学大臣が認証した評価機関の評価基準に基づいて教育機関が提供する教育の質と、その質を維持・向上する組織的メカニズムを評価するものです。
これに対して、JABEEの認定は法律に基づく義務ではなく、自発的に認定を申請した技術者教育プログラムを対象とします。
JABEEの認定基準では、プログラムの形態や学習・教育到達目標の設定などについて、考え方の枠組みのみが示されており、「技術者教育プログラム」を具体的にどのような形態や内容にするかは教育機関に委ねられています。たとえば学科をプログラムとするのが最も一般的ですが、そのほかに学科の中の一部をプログラムとする場合や、稀ですが学部全体をプログラムとする場合などいろいろな形態があります。教育機関が、目標やカリキュラムの実質的な内容から1つのプログラムとすべきだと判断したものがプログラムになると考えて構いません。

学習成果の評価(アウトカムズ評価)に基づく審査

JABEEの認定では、技術者に必須の知識・能力として国際的に認められた(a)~(i)9項目を設定しています。教育プログラムはプログラムの伝統、資源及び修了生の活躍分野等を考慮した技術者像を掲げ、上記の9項目を身に付けるための目標を含む学習・教育到達目標を定めることを求めています。
JABEEの審査は技術者教育プログラムが掲げる学習・教育到達目標に示された学生の知識・能力の達成が保証されれば、そのための教育手段はプログラムの創意工夫に委ねるという考え方に基づいて実施されます。プログラムには自由度が高く多様なアプローチが容認され、審査ではプログラムの個性・独自性を尊重します。
審査の過程で疑義が生じた場合は、学習・教育到達目標に掲げる学習成果の達成にどの程度関わる問題であるかが最終的な判断の拠り所となり、それに基づいてプログラムに指摘や助言を行います。

認定の基本的な立場

JABEEが実施する技術者教育プログラムの審査、認定及び公表は、以下を目的としています。

  1. 技術者教育の質保証、すなわち、技術者教育プログラムのうち、JABEEが認定したものを公表することによって、プログラムの修了生了が学習・教育到達目標を達成していることを社会に知らせる。
  2. 優れた教育方法の導入を促進し、技術者教育を継続的に発展させる。
  3. 技術者教育の評価方法を発展させるとともに、技術者教育評価に関する専門家を育成する。
  4. 教育活動に対する組織の責任と教員個人の役割を明確にするとともに、教員の教育に対する貢献の評価を推進する。